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リハビリテーションはいつまでできる?

病気やケガをして病院でリハビリテーションを受ける場合、入院・外来に関わらず実施できる期限が設けられています。これは病院ごとの独自のものではなく国で定められた決まりです。正式には「標準的算定日数」と呼ばれるものであり、その日数は疾患により異なります。脳や脊髄など中枢神経の外傷や病気の場合は「脳血管疾患等リハビリテーション」と呼ばれ、診断を受けた日から数えて180日が期限となります。骨折などのケガや、腰痛や五十肩なども含む整形外科的な疾患の場合は「運動器リハビリテーション」と呼ばれ、期限は150日です。また内科などの病気の治療中に体を動かすことが少なくなって日常生活に支障をきたした場合は「廃用症候群リハビリテーション」と呼ばれ、期限は120日です。廃用症候群リハビリテーションの場合は内科の病気の診断日からではなく、「○○(内科病名)による廃用症候群」と診断された日から数えます。

これらの日数については平成28年度の診療報酬改訂で決められたものですが、2年に1回の改訂で制度は変わります。これまでに期限についても少しずつ短くなっている傾向にあります。現状では期限を超えても1ヵ月あたりの回数を制限することで継続してリハビリを行うことは可能ではありますが、来年4月(平成30年度)の改訂では、要介護認定(要支援も含む)を受けられた方は、病院での期限を超えたリハビリの継続はいっさい行えなくなると言われています。これは「介護保険でのリハビリが行える状態にある方は、病院ではなく介護サービスでのリハビリに移行していきましょう」という考えからなるものです。国としては「医療が必要な方には病院でリハビリ」、「介護保険が利用できる方は介護保険でのリハビリ」をすすめています。


もちろん期限が来る前にリハビリテーションを受けなくても良い身体になって終了するのが理想です。現在の制度でも期限を超えてリハビリをすることは可能ですが、あくまでも「治療を継続することにより状態の改善が期待できると医学的に判断される場合」に限ります。「リハビリすることで予防したい」「リハビリすると気持ちがいいから続けたい」「動くことが少ないのでずっとリハビリに行って運動したい」などの理由で期限を超えてリハビリをすることはできませんが、制度上は「まだどんどん治ってきている途中なのに期限を超えているからリハビリが出来ない」ということにはなりませんのでご安心下さい。


上記のように制度上は期限を除外される場合であっても、病院によっては急性期の治療や入院での治療を優先しなければならないこともあり、期限を超えたリハビリは一切行えなかったり、外来リハビリ自体をあまり行えなかったりすることもあるため確認が必要です。当院においては、外来・入院に関わらず制度上認められている範囲で可能な限りリハビリが受けられるような体制をとっています。もし病気やケガをされてからの期間や症状から判断させて頂いて、病院でのリハビリ対応が難しい場合や介護保険でのリハビリが最適であると思われる場合は、リハビリを担当するスタッフや医療相談員により介護保険への移行をスムーズに進めていくお手伝いをさせて頂きます。継続的な医療が必要であればリハビリスタッフによって病院でのリハビリ実施を、そうでなければ介護保険への移行がスムーズに行えるよう医療相談員やリハビリスタッフにより全力でサポートさせていただきます。

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