減塩について
日本人の死因である心疾患や脳血管疾患は高血圧に起因する疾病であり、この高血圧は食塩摂取と大きく関わる病気といえます。
食塩に含まれるナトリウムを摂りすぎると、体がナトリウム濃度を薄めようと、大量の水を取り込み、その結果体液の量が増え心臓の負担が増し、血圧が上がります。したがって高血圧の人では、厳しい食塩制限をしなければなりません。
平成25年の国民健康・栄養調査では、成人の平均食塩摂取量は、男性11.1g、女性9.4という結果でしたが、日本高血圧学会の推奨する高血圧の人の1日の食塩量は男女とも、6g未満と言われています。とはいえ、いきなり6g未満は難しいと思いますので、まずは今より2~3g減らすことから始めましょう。
そのための食生活の注意点として、
- 漬物や味噌汁、塩分の多い汁ものは避ける
- 減塩しょうゆなどの減塩食品を活用する
- 下味をつけずに、食べる時に味付けをする
- 練り製品、缶詰等の加工品は控える
- 香辛料や香味野菜をうまく利用する
- 程よく酸味(柑橘類、ゆずなど)を効かせる
- カリウムの多い食品(野菜、いも類、果物)を摂る(腎臓の悪い人は要注意)
- 成分表示を見る癖を身につける
食塩相当量(g)を求める計算式
Na(㎎) × 2.54 ÷ 1000 (gに換算するため) - 温かいものは温かいうちに食べる
- あんかけやたれ焼きで、舌に味を残す
- かけじょうゆやつけじょうゆでいただく
- 鮮度の良い材料を使う
その他として、肥満の人はダイエットを行うことにより、血圧が下がります。
以上の点に気をつけながら減塩生活をスタートしてみてはいかがでしょうか。
尚、もっと詳しくお話をお聞きになりたい方は、当院栄養課までご相談下さい。
℡ 058-234-1410(栄養課)