呼気一酸化炭素濃度測定について
平成23年1月より、平野総合病院は敷地内全面禁煙となり、禁煙外来がスタートしました。禁煙外来における検査として、喫煙の客観的指標となる呼気中の一酸化炭素(CO)濃度を測定する「呼気一酸化炭素濃度測定」があります。喫煙者の呼気CO濃度は通常8ppm以上であり、常に「異常値」となるので、禁煙の動機づけに役立ちます。一方、呼気CO濃度はその半減期が3~5時間と短く、禁煙後すぐに正常値に戻るので、禁煙を継続する励みになります。呼気CO濃度は1日の喫煙本数とほぼ同じ値になることが多いとされています。但し、これ以外にも測定当日の喫煙本数、最後のタバコからの時間、タバコの吸い方(吸い込む程度、吸う長さ、吸うピッチ)などでも変化しますので判定には注意が必要です。
測定意義
タバコの煙に含まれる200種類の有害物質の一つである一酸化炭素を、どのくらい体内取り込んでいるか測定します。
検査方法
一酸化炭素ガス分析装置として「マイクロCOモニター」を使用します。
息を吸った状態で20秒間息を止め、筒の中でゆっくり20秒かけてゆっくり息をはいて下さい。息を吹き込んだら測定器の数字が上がり、最高値が測定結果となります。
検査結果の解釈
(非喫煙者との比較) タバコを吸わない人は3~5ppm程度です。
(喫煙本数との比較) 偶然ですが、大体喫煙本数と同じ値になります。
ノンスモーカー O~ 7ppm
ライトスモーカー 8~14ppm
ミドルスモーカー 15~24ppm
ヘビースモーカー 25~34ppm
超ヘビースモーカー 35ppm以上
喫煙本数より高い場合の理由として
- 当日の本数が多い
- 直前に吸った
- 深く吸い込んでいる
- 根元まで吸う
- 吸うピッチが早い
喫煙本数より低い場合の理由として
- 当日の本数が少ない
- 最後に吸ってから時間が経った
- 浅く吸い込んでいる
- 根元まで吸わない
- 吸うピッチが遅い
一酸化炭素の影響
一酸化炭素は、ニコチンとともに動脈硬化の原因となり、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こします。一酸化炭素は酸素の200倍以上血液に溶け込みやすく、酸素の運搬を妨害し、持久力(スタミナ)や作業効率を低下させます。
禁煙すると・・・
一酸化炭素震度は禁煙した瞬間から下がりはじめ、20分で脈拍は正常になり、手の体温が正常にまで上昇し、8時間で一酸化炭素レベルが正常誠になって運動能力が改善し、24時間で心臓発作の確率が下がります。